映画「母べえ」を観て…

08年02月2日 | とし子からの手紙

img_0013.JPG 「母ベえ」をメルパに観に行った。戦争の時代に、「この戦争は間違っている」といったら、思想犯で投獄された。反戦の思想が罪になる時代…。治安維持法という悪法があった。学者の夫を思想犯で捕えられ、獄中死に追いやられた母と娘2人。でも、必至に生きぬかなくてはならない。大切な人々が戦争で死んでゆく悲しみが伝わった。

 どんな時代でも様々な人とのかかわり、支えの中で、働き、暮らし、子どもたちは育っていく。吉永小百合さんが美しい。普通の女性が、母として生きている凜とした美しさ…。きっと代表作の1つになるだろう。苦しい時代に、支え合いながら生きることの暖かさと、信念を曲げないで誇りを持って生きることの大切さを十分に感じるいい映画だった。