映画「花の夢」

08年07月5日 | とし子からの手紙

中国残留婦人であった栗原貞子さんの人生をドキュメンタリーで描いた映画「花の夢」を観た。

戦争がいかに理不尽なものか。1人の女性の生きた軌跡をとうして描いた。

中国大陸をさまようなかで、こどもをなくしたこと、自殺をした友のこと、川で流されるこどもすら助けられなかったこと、強姦の危険から命からがらにげたこと・・・が語られる。

中国人の夫と出会い、結婚。水も電気もないところで、必死に働き、子供を育てた。国交が回復して娘2人と共に日本へ帰ったが、自費帰国だから・・・と国から棄民された悔しさ・・・。どれもこれもが、胸に迫った。

78歳の栗原さん、我が母と同い年。6人のこどもと18人のひ孫さんがおられるとか・・。生きていることは、すばらしいことだと思った。平和と縫い取った手縫いのかばんに思いがこもっていた。

忘れてはならない大切な歴史がある。栗原さん、長生きしてください。